ソフトウェアでレイヤー2VPNを実現するソフトイーサがバージョンアップし、「PacketiX VPN 2.0」と名前を変えて昨年末に登場した。今回、ソフトイーサ社のご協力により、詳細なインタビューを行うことができた。今回から2回に渡り、このインタビューをお送りする。ちなみにソフトイーサ社の代表取締役社長である中村満氏は、「Vzエディタ」で有名なビレッジセンターの代表取締役社長であった人物であり、業界では知らぬ者はいない有名人である。●スタンダード版サーバで5万2500円と割安感のある価格設定今回のバージョンアップでは、価格は以下のようになった。これに加えて、個人ユーザー向けに1サーバー+1クライアントの「PacketiX VPN 2.0 HOME Edition for Windows」(9240円)というパッケージ製品を発売した。従来のソフトイーサでは、個人の非商用利用ではフリー版を配布していたが、このフリー版の配布は終了する。─────────────────────────────────・サーバスタンダード版(クラスタリング機能なし):5万2500円エンタープライズ版(クラスタリング機能有):9万4500円ブリッジ接続ライセンス:10万5000円/1ライセンス・クライアント8400円/1ライセンス3万6000円/5ライセンス6万4000円/10ライセンス28万0000円/50ライセンス─────────────────────────────────●PacketiX VPN2.0のベースとなっている技術とは?従来、VPNを実現するには、IPSecなどを実装したハードウェアのルータやアプライアンスを使うことが多い。これは、動作自体は安定しているが、相性問題や設定が非常に複雑で面倒などの問題を持つことが多かった。PacketiXはこれをソフト的に行うことにより、従来問題となっていた相性問題や設定の困難さを克服し、利用時の自由度を大幅にあげることを実現した。PacketiXはソフトウェアでネットワークの仮想化を行っている。通常、インターネットでのPC間の通信は、IPレベルで行われるが、PacketiXでは仮想化技術によって、これを1レベル低いイーサネット(レイヤ2)での通信に見せかけて行う。レイヤ2VPNと呼ばれる所以である。さらにPacketiXでは、ファイアウォール、プロキシサーバなどに妨害されないVPNを実現することができる。このおかげでシステム管理者は既存のファイアウォールやプロキシサーバなどをそのままにVPNを導入することができる。同様に多くのネットワークアプリケーションを使うこともできる。【執筆:一条真人 http://www009.upp.so-net.ne.jp/showkun/ 】──(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec