ISS ローランド氏来日会見 第1回 | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

ISS ローランド氏来日会見 第1回

不正侵入検知システム(IDS)をはじめとするセキュリティ関連ソリューションの世界的なベンダーであるインターネット セキュリティ システムズ(ISS)はこのほど、米国本社のCTO(最高技術責任者)を務めるクリストファー・J.ローランド氏の来日にともない報道機関向けの

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不正侵入検知システム(IDS)をはじめとするセキュリティ関連ソリューションの世界的なベンダーであるインターネット セキュリティ システムズ(ISS)はこのほど、米国本社のCTO(最高技術責任者)を務めるクリストファー・J.ローランド氏の来日にともない報道機関向けのセキュリティセミナーを開催。同社の製品ロードマップとあわせて、同社が誇る民間で世界最高水準のセキュリティ研究機関・X-Forceの現況、そして今後のセキュリティのトレンドなどについて語った。

●出社したらメールボックスがボイスメールで一杯に・・・
 2006年以降はスパムボイスメールの脅威が急増する!

このほど来日したISSのローランド氏は、2003年1月に流行したワームであるSlammer(スラマー)を発見し、その名称を命名した人物として世界的に知られている。また、ISSにおける報道機関向けのスポークスパーソンとしての役割も果たし、たとえば、CodeRed(コードレッド)が世界中を騒がせたときには、ホワイトハウスでの記者会見を司会し、CodeRedの副次的な被害について、いち早く全世界に向けて警鐘を鳴らしたことでも有名だ。

そのローランド氏は、2004年6月に同社のCTOに就任したが、それ以前は、同社が世界に誇るセキュリティの研究機関であるX-Foreceの担当副社長でもあった。

X-Forceとは、全世界で約100名のセキュリティに関するエキスパートを擁するISSのセキュリティ研究組織。新たな攻撃のシグネチャや脆弱性に関する研究・診断し文書化・コード化するといった活動を展開し、あわせて民間企業では世界最大規模とされるセキュリティの脆弱性に関するオンライン・データベースを保有し、日々、登場し増大するセキュリティリスクに関連した情報を提供。ソフトやハードベンダー、政府機関、公共団体などと密接に連携して、ネットワークやサーバ、スイッチなどを含めたITシステム全体における最新の脆弱性、攻撃手法やその特長を研究して全世界に先駆けてデータベースとして公開するといった取り組みを続けている。

そのX-Forceの担当副社長などを歴任し、そしてISSのCTOとなったローランド氏は、いわば基本ソフトからミドルウェア、ネットワーク、スイッチ、サーバなどソフト、ハードを含めたITシステムにおける「脆弱性」に関する、世界的な第一人者である。

そんなローランド氏が指摘した2006年以降のセキュリティ上の脅威は「SPIT」である。SPITとは「SPAM over IP Telephony」の頭文字をとった用語である。つまりは、IP電話で悪用されるスパムメールである。VoIP版の迷惑メールだ。ローランド氏は「現在、主流の電子メールのスパムメールに代わって、ある朝、出社してみるとメールボックスがボイスメールで一杯になっていた。その内容は、あの『ナイジェリアに送金してくれ』といった『ナイジェリア詐欺』かもしれない。そんな日がやってくる」と指摘。VoIPシステムの脆弱性をついたスパムボイスメールに対するセキュリティ対策の重要を訴えた。

【執筆:下玉利 尚明】

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(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
《ScanNetSecurity》

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