デジタル家電を安全に使うための基礎知識(3) | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

デジタル家電を安全に使うための基礎知識(3)

●時代と共に移り変わる「家電」の利用目的とテクノロジー

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●時代と共に移り変わる「家電」の利用目的とテクノロジー

戦後の日本が高度経済成長期に差し掛かった昭和30年代後半、「家庭用電気製品」いわゆる家電が日本全国に爆発的に普及し始めた。当時の代表格は、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器、掃除機。それらは主婦が家庭で利用するものであり、その目的は「家事を便利にすること」であった。基本的に、外見は清潔感を表す白色であり、「白物家電」という名称が広く用いられ、その名は今でも使われ続けている。

昭和40年代以降になると、テレビ、オーディオ、カセットレコーダー付きラジオ、ビデオデッキ、カメラ等の製品が家電として販売され、人気を集めていくこととなる。しかしこれらは、その目的からして「家事を便利にする電気製品」ではない。むしろ、「娯楽」がその主目的だ。製品ごとに用途も多様化していき、バリエーションの非常に豊富な製品群が開発・販売されて現在に至っている。

現在の携帯電話やデジタルカメラ、PCなどは、もはや家庭用には限定されず、ビジネスツールとしても使用されている。敢えて正しい表現するならば「業務・家庭兼用可能の電気製品」と呼ぶのが相応しいだろう。しかし、そのような分類では、販売する側でも、購入する側でもわかりにくいだけなので家庭用電気製品、即ち「家電」という、ひとつの分野でまとめてしまっているというのが現状だ。

現在、人気家電トップ3こと「新家電御三家」は、デジタル薄型テレビ、HDDレコーダ、デジタルカメラであると言われている。また、御三家には含まれていないが、安定したニーズに支えられ、いまや一人一台が当たり前となった携帯電話も人気「家電」と考えることもできる。今回はこれら家電の歴史とセキュリティについて考察し、最新のデジタル家電でとるべき対策を論じる。

●デジタル化が進む家電製品

旧家電御三家、つまり、洗濯機、冷蔵庫、炊飯器は、今でも生活に欠かせない必需品だ。しかし、その中身は大きく変わった。コンピュータの内蔵によるデジタル化の名の下に進化を遂げ、家事を便利にする以上の様々な機能が付加されている。例えば、旧御三家の一角の炊飯器。火加減のコントロールをコンピュータに任せることで、おかゆを作る、スープを煮込むなど、炊飯以外の調理も行うことができるようになった。これがさらに進化したものの代表格が、前回紹介した東芝の「FEMINITY(フェミニティ)」シリーズだ。これについては、あとでもう一度セキュリティについて触れることとする。

ビデオデッキもHDDレコーダへと発展し、最近の機種にはブロードバンド接続対応LAN(Ethernet)端子を搭載し、家庭内LANやインターネットなどへのネットワーク接続に対応している。これにより、PC上からのインターネットテレビ番組表(iEPG)サイトを利用した録画予約や、外出先からの電子メールによる録画予約が可能となっている。 接続したPCのキーボードからの録画映像のタイトル名変更も、ライブラリ情報の一覧表示や並べ替えも、キーボードや画面上のマウスポインタを用いての本体の遠隔制御さえできる。さらに、DVD-Rとして映像を保存する際、メニュー画面に自由に背景画像を取り込むことまででき、AV機器とPCそれぞれの長所の融合が図られている。

【執筆:株式会社アイドゥ 大沼孝次・小松信治 http://www.eyedo.jp】

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(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
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