IDSを使ったLinuxセキュリティアップ入門(14) | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

IDSを使ったLinuxセキュリティアップ入門(14)

 ここ数回を通じて、Snortのルールセットの更新作業を自動化するツール「Oinkmaster」の設定および操作について述べてきた。前回は、Oinkmasterの実行プロセスについて説明し、実際にOinkmasterを起動するところまで行った。今回は、起動直後の更新内容の表示や、設定フ

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 ここ数回を通じて、Snortのルールセットの更新作業を自動化するツール「Oinkmaster」の設定および操作について述べてきた。前回は、Oinkmasterの実行プロセスについて説明し、実際にOinkmasterを起動するところまで行った。今回は、起動直後の更新内容の表示や、設定ファイル「oinkmaster.conf」の一歩踏み込んだ記述方法について言及する。


●更新内容の表示

 前回、ターミナルのコマンドラインから以下のように入力しOinkmasterを実行した。

$ /home/user01/oinkmaster/oinkmster.pl -C /home/user01/oinkmaster/oinkmaster.conf -o /etc/snort -b /etc/snort/backup

 上記は、ルールセットの格納フォルダを/etc/snort(-oオプション)、バックアップフォルダを/etc/snort/backup(-bオプション)、設定ファイル(oinkmaster.cinf)の格納フォルダを/home/user01/oinkmaster(-Cオプション)とした場合である。

 Oinkmaster起動直後のプロセス表示については前回掲載したので、今回は、その後に続く更新された内容についての具体的な表示を見て行こう。
 まず、ルールが新しく加えられていると、「Added rules:」として追加された新しいシグネチャの内容が表示される。

    :
    :
Updating rules... done.

[***] Results from Oinkmaster started Thu May 27 09:05:25 2004 [***] [+++] Added rules: [+++]

-> Added to chat.rules (12):
alert tcp $EXTERNAL_NET 5050 -> $HOME_NET any (msg:"CHAT Yahoo IM successful logon"; flow:from_server,established; content:"YMSG"; nocase; offset:0; depth:4; content:"|0001|"; offset:10; depth:2; classtype:policy-violation; sid:2450; rev:1;)
    :
    :

 例えば、以下の記述はdos.rulesに2つのシグネチャが新たに加えられた場合である。

-> Added to dos.rules (2):
alert udp $EXTERNAL_NET any -> $HOME_NET 500 (msg:"DOS ISAKMP invalid identification payload attempt"; content:"|05|"; offset:16; depth:1; byte_test:2,>,4,30; byte_test:2,<,8,30; reference:bugtraq,10004; classtype:attempted-dos; sid:2486; rev:2;)
alert tcp $EXTERNAL_NET any <> $HOME_NET 179 (msg:"DOS BGP spoofed connection reset attempt"; flow:established; flags:RSF*; threshold:type both,track by_dst,count 10,seconds 10; reference:cve,CAN-2004-0230; reference:url,www.uniras.gov.uk/vuls/2004/236929/index.htm; classtype:attempted-dos; sid:2523; rev:2;)

 dos.rulesに続く(2)が、追加されるシグネチャの数になる。
 また、修正があった部分については、「Modified active rules:」というセクションに表示される。新旧のシグネチャが、それぞれ「old」「new」として対比表示されるので分かりやすい。この表示を見れば、どういう変更があったのかを詳細に知ることが可能だ。


【執筆:磯野康孝】

(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec

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