約一年前のアンチウイルス(AV)会社の買収により Windows のセキュリティ強化を図るという Microsoft 社の計画は頓挫してしまったようだ。ソフトウェア会社大手の Microsoft 社は昨年 6 月、ほぼ無名のルーマニアの AV 会社 GeCAD Software 社を買収して AV 市場に参入し、世間を驚かせた。尚、買収条件は公表されていない。
当時、Microsoft 社は次のように語っている。『弊社は GeCAD 社の専門知識および技術を使用して Windows プラットフォームの向上およびサードパーティの AV ベンダ向けのサポートを拡張するつもりだ。Microsoft は GeCAD 社から得られる情報および経験を基に、システムが攻撃される仕組みを分析し、さらに効果的にプラットフォームの向上を目指すことができる』。
最近開催された Infosecurity Europe で Microsoft 社のセキュリティ・ビジネスおよび技術部門の上級ディレクタ Jonathan Perera 氏は「買収から約一年経つが GeCAD の製品戦略を公表する準備はまだできていない。GeCAD の技術は、Windows に AV ソフトウェアを容易にプラグインできるようプログラミングのインターフェースに使用されている」と述べた。