Linux用IPSecツール、FreeS/WAN [1]について、前回に引き続いて設定ファイルの記述方法について説明する。前回は、/etc/ipsec.conf の設定記述について、個々のホスト設定に関する config セクションの部分までを説明した。今回は /etc/ipsec.conf の接続に関する conn セクションから説明する。[/etc/ipsec.conf の設定 2] connセクションはデフォルトの接続設定と、特定2セキュアゲートウェイ間の個別の接続設定とをそれぞれ別に記述する。まずデフォルトの接続設定の記述例は次のようになる。conn %default keyingtries=0 authby=rsasig auto=addkeyingtries:接続のリトライ回数の指定。0を指定した場合には、何度でもリトライされる。authby:セキュアゲートウェイ間での認証方式の指定。RSA方式の場合には rsasigを指定する。shared secrets方式の場合はこの行はコメントアウトし、代わりにesp, espenckey, espauthkeyといった項目の設定が必要になる。auto:コネクション定義を自動的にロードするか実行するかの指定。接続を待機する場合には自動ロードなので addを、接続を試みる場合には自動実行なので start を指定する。デフォルトの接続に関しては待機を指定しなければならないので、add を指定する。個別接続の設定に関しては、片方のセキュアゲートウェイの設定では start を記述し、もう片方の設定では add を指定しなければならない。 次に、接続しようとしている特定2セキュアゲートウェイ間の個別の接続設定を記述する。今、図1に示すような接続(接続名 VPN1)のための設定方法を説明しよう。 イントラネット1 インターネット イントラネット2クライアン セキュアゲート セキュアゲート クライアン ト1 (C1) ウェイ1 (SG1) ウェイ2 (SG2) ト2 (C2) 1.1.1.0/16 1.1.1.1 2.2.2.1 2.2.2.0/24 図1 VPN構築概念図 2台のセキュアゲートウェイにそれぞれ、leftとrightという設定上の名前を与えなければならない。ここではSG1の方をleft, SG2の方をrightだと考える。SG1 (left) の設定記述例は次のようになる。認証方法としてはRSA方式を採用するものとする。officeoffice@ukky.nethttp://www.office.ac/[1] http://www.freeswan.org/index.html(詳しくはScan本誌をご覧ください)http://shop.vagabond.co.jp/m-ssw01.shtml