【無料ツールで作るセキュアな環境(70)】〜 FreeS/WAN 〜(執筆:office) | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

【無料ツールで作るセキュアな環境(70)】〜 FreeS/WAN 〜(執筆:office)

 ここまで様々なトンネリング技術を使ったツールを紹介してきたが、今回からトンネリングを最も活用したセキュリティ技術IPSecを使用するツールについて紹介しよう。IPSecは、VPNなどに用いられ、セキュアなネットワーク構築に非常に有用である。

特集 特集
 ここまで様々なトンネリング技術を使ったツールを紹介してきたが、今回からトンネリングを最も活用したセキュリティ技術IPSecを使用するツールについて紹介しよう。IPSecは、VPNなどに用いられ、セキュアなネットワーク構築に非常に有用である。

 まず最初に紹介するソフトウェアは、Linux用VPNソフトウェアとして広く用いられているFreeS/WAN [1]である。

 FreeS/WAN は、1996年より John Gilmore が行っていたプロジェクトを拡張し、1999年からリリースされている。このFreeS/WANという名前に関しては、RSAの「S/WAN」を許可のもとで使用している。

 FreeS/WAN は、GPLライセンスによって配布されており、動作環境としてはGNU/Linuxのみを対象としており、カーネルバージョン 2.2.19 の RedHat-6.2、カーネルバージョン 2.2.19, 2.4.9, 2.4.14 の RedHat-7.0/7.1/7.2 での動作が確認されている。GNU/Linuxシステムであっても、カーネルバージョンによっては動作しないこともあるようなので、注意が必要だ。スナップショット版とリリース版が存在するが、これらはそれぞれ開発版と安定版に相当するので、通常はリリース版を用いればよい。Webの記述では、リリース版の最新は version 1.97 ということになっているが、実際に入手できるのは version 1.98b である。

 ダウンロードは、
ftp://ftp.xs4all.nl/pub/crypto/freeswan/

から行うことができる。また、RedHat 7.1/7.2/7.3 に対してはそれぞれ rpm パッケージが用意されており、
ftp://ftp.xs4all.nl/pub/crypto/freeswan/RedHat-RPMs/

からRedHatの(カーネル)バージョンに対応した rpm パッケージをダウンロードすることができる。

 tarファイルからの構築は以下のように行う。ファイルを /usr/src に置き、$ tar -xzf freeswan*.gz

とする。この時、 /usr/src/linux に置いて作業したり、あるい作業ディレクトリなどで untar してコピーする方法ではうまくいかないことが、公式ドキュメントにも明記されているので、注意が必要だ。


office
office@ukky.net
http://www.office.ac/

[1] http://www.freeswan.org/index.html

(詳しくはScan本誌をご覧ください)
http://shop.vagabond.co.jp/m-ssw01.shtml
《ScanNetSecurity》

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×