12月初旬に世界中のネットワークに被害を与えたGoner ウイルスの作成および散布に関与したことをイスラエルの10代少年4人が認めた。イスラエル警察は、Nahariya 市に住む15歳から16歳の高校生4人の身柄を拘束した。イスラエル警察コンピュータ犯罪担当責任者Meir Zohar 氏によると、1人がGoner ウイルスを作成し、残りの3人が散布した。犯人特定に繋がったのは、ウイルス作者が同ウイルスのコードに“手がかり”をうっかり残したためだという。尚、イスラエルの新聞は犯行の動機について、10代のハッカー集団間で縄張り争いが勃発し、Goner ウイルスを作成してライバルのハッカー集団にIRC 経由のサービス使用不能(DoS)攻撃を仕掛けようと計画していた、と報じている。 Sophos 社の上級技術コンサルタントGraham Cluley 氏は「Goner ウイルスが起動するとメッセージボックスを表示し、そこに'k9-unit'や'TraceWar'など他のハッカーやウイルスの作者のニックネームと共に自身のニックネームsuid やThE SkuLL も残されていた。ウイルス作者は通常、ハンドル名かニックネームを使用して自身を隠蔽する。しかし、コンピュータ犯罪を取り締まる当局にっては、そのニックネームが重要な手がかりとなるのだ」と述べた。つまり、ウイルス作者がどこかでニックネームを使った場合、そこから生じる関連性を手がかりに当局は捜査を進めることがことができるのだ。 12月初旬に同ウイルスが最初に確認されて以来、イスラエル警察は同ウイルスの追跡調査を行っていた。イスラエルに法律では、容疑者4人の有罪が確定した場合、最高5年の禁固刑が科される。