ウェブサーバ関連の情報提供会社 Netcraft 社は、“MicrosoftのIIS(Internet Information Server)を稼働させている9台に1台のサーバがハッカー攻撃により悪質なソフトウェアがインストールされていた”とする報告書を発表した。攻撃者は、そのソフトウェアを利用してシステムのルート権限を奪取することが可能になる。10月に実施された今回の調査は、3310万のウェブサイトからデータを収集した。英国Bath 市に拠点を置く同社は、自動化された問い合わせを毎月サーバに送信し、サーバに関する様々な情報を収集している。質問内容は“どのソフトウェアを稼働させているか”、“動作可能平均時間”、“どのようなセキュリティ上の欠陥があるか”などである。 同報告書によると、IISを稼働させている11%のサーバにハッキング・プログラム"root.exe" が埋め込まれていた。9月の調査では、8.5%だった。また、"システム管理のページにアクセス可能"となる脆弱性が確認されたマシンは、9月の17%から25%に増加した。"サンプル・ページおよびスクリプト"関連の問題は、17%から26%に増加した。そして"サーバ・パスが露呈する"脆弱性は、9月の8.5%から増加し、10%のシステムに確認された。 さらに、多数のウェブサイトがIISの使用を止め、他の製品に切り替えたことが明らかになった。10月の1ヶ月間で、1500以上のサイトがIISからZeus Technology 社のウェブサーバに、また1700以上のサイトがNetscape Communications 社のサーバに移行した。オープンソースのサーバApache に切り換えたサイトも多数、報告された。