Cisco Systems 社の企業向けファイアウォール製品の一部にシステムの停止を引き起こす欠陥が指摘された。影響を受けると見られているのは、Cisco Pix 515、515-DC そして506ファイアウォール製品だ。同社が発表した報告書には、ネットワークのトラフィック量が膨大になると情報システム担当のスタッフに手動でファイアウォールを再起動することを要求し、それがシステムの停止を引き起こすと記載されている。この現象は、主に企業本社向けに設計された515モデルにおいて頻繁に発生するという。 市場調査会社Gartner 社のアナリストRichard Stiennon 氏は「製品の欠陥はセキュリティ問題をはらむものではないが、ネットワークの有用性に関し多数の大手企業に面倒な問題をもたらすだろう」と述べ、広範に普及されているファイアウォールにこのような欠陥が指摘されたのは、おそらく初めてだろうと付け加えた。Cisco 社が提示する唯一の対処法は、ファイアウォールのインターフェースを書き換えるか、もしくはネットワークのどこかに変更を加えることでトラフィック負荷を10メガbps(ビット/秒)に減らすことを推奨している。トラフィックが15メガbpsを越えるとシステムの停止を引き起こす傾向にあるという。当該ファイアウォールは、10メガbpsもしくは10/100メガbpsインターフェースに対応している。尚、Cisco 社は登録している顧客に対し無償でファイアウォールの交換を行っている。