米国防総省は、IT業者の政府機密事項扱い情報へのアクセスに対し懸念 | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

米国防総省は、IT業者の政府機密事項扱い情報へのアクセスに対し懸念

概要:
 IT業者が取扱ったデリケートな政府プログラムに関する一般情報公開について米国防総省(DoD)が懸念を表明。9月11日の米同時多発テロ事件以来、国防総省は通信系、コンピュータ系の機器を含む複数の種類の発注を増加させた。これにより国防総省は多くの民間企業と

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概要:
 IT業者が取扱ったデリケートな政府プログラムに関する一般情報公開について米国防総省(DoD)が懸念を表明。9月11日の米同時多発テロ事件以来、国防総省は通信系、コンピュータ系の機器を含む複数の種類の発注を増加させた。これにより国防総省は多くの民間企業と契約及び契約履行に関して接点を持つ事になる。米軍がアフガニスタンで空爆を実行する最中、民間企業による報道内容に対して一部の国防総省の役人が憤慨、IT関連の請負業者による情報公開がテロリストの米国オペレーションに対する攻撃を助ける事になると懸念。 一例としてテロ事件から数週間も経たない状況でホロコム社(Holocom Networks Inc. カルフォルニア州)が自社製の通信網の保全を確保するカバー(Secured Desktop Gateway)を国防総省が1000台分、緊急発注したと9月18日に公表している。さらに、ブロードビジョン社(BroadVision Inc)が10月24日に詳細にプレスリリースした米空軍の情報も例に挙げられる。(米空軍が最前線戦闘状況から兵員の情報に関するまで数百のデータベースを統一させる計画がある事)

 国防総省は情報公開に関し、また特にインターネット経由での報道に関して事前検討を促すレターを民間の請負業者に対していくつも出している。国防総省の技術及びロジスティック関連の調達次官であるE.C.(Pete)Aldridge(E.C.アルドリッジ)氏の10月2日付け書簡には、「国家の非常事態において御社と取引先にも情報の一般公開やプレス報道に関し、充分な状況判断に基づいた裁量の重要性を喚起したく、統計データ、製造情報、契約や納品状況など危機を招く組織にとって、これらは有益な情報になり得る事を認識されたし」と記されている。

 エレクトロニクス データ システム(Electronic Data Systems/EDS)社のようなに全社員に対してデリケートな情報は電話、電子メールでの交信を行わない様に通知・指導している。EDS社は米国政府関連組織内の外部発注額として最高額に位置する69億ドルのイントラネット管理契約を米海軍/海兵隊と締結している。

情報ソース:
Computerworld Inc. Oct. 29, 2001
http://www.computerworld.com/storyba/0,4125,NAV47_STO65125,00.html
Holocom Networks Inc. Sept. 18, 2001
http://www.holocomnetworks.com/site/ln/ln_091801.html),
BroadVision Inc. Oct. 24, 2001
http://www.broadvision.com
Computerworld Inc. Oct. 25, 2001
http://www.computerworld.com/storyba/0,4125,NAV47_STO65052,00.html

分析: (iDEFENSE米国)
 国防総省の秘密保持による米軍職員の生命の安全確保と特にIT関連においては情報漏洩のリスクを伴うが、専門技術を持つ民間企業への外部委託の状況は続くであろう。その状況下、請負業者を始めとする関係者に機密情報の扱いと安全性の確保に関し、終止符の無い教育プロセスが必要である事にいずれ気付くであろう。


(詳しくはScan本誌をご覧下さい)
http://www.vagabond.co.jp/vv/m-sc.htm

※この情報はiDEFENSE社( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。情報の内容は以下の時点におけるものです
【18:54 GMT、11、1、2001】

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