SANS 研究所の研究主任Alan Paller 氏は、ハッカーの現状について「以前は“少年たち”の独壇場だったが、最近女性が増えてきた。女性ハッカーはコンピュータを攻撃することよりも、コンピュータのセキュリティ、つまりシステム防御に関心を持つ傾向があり、従ってハッカーのイメージが幾分柔らかくなった」と述べた。さらにここ数年、SANS 研究所のような組織が運営するコンピュータ・セキュリティ養成コースを履修する女性が増加しており、毎年ラスベガスで開催されているハッカー会議Def Con においても女性参加者が目立つようになったきた、と付け加えた。
今年のDef Con において、自作のプログラミング・ツールに関する技術発表を女性が初めて行った。ワシントン市在住の上級ネットワーク・エンジニアRaven Alder 氏(25歳)だ。彼女が作成したツールは、システム管理者が電子攻撃の追跡を可能にするのものだ。同氏は、Def Con で発表を行った動機について「高度な技術を持つ女性はいない、とする誤解がまかり通っているため」と述べた。