アンチウイルスのベンダーNetwork Associates(NAI)社の一部門であるPGP Securityは4月9日、米国家安全保障局(NSA)および他のベンダーと提携し、NSAのSecurity Enhanced Linux (SELinux)プロトタイプ版のさらなる開発に加わることを発表した。PGP SecurityはNSAより120万ドルの資金提供を受け、オープンソースOSプラットフォーム(特にLinux)のセキュリティ強化を目指し、研究開発を行う予定だ。 PGP Securityの研究目標は、悪質なコードもしくは脆弱性のあるアプリケーションが原因でもたらされるセキュリティ侵害の危険性を減少させることだ。NSAがLinuxを選んだ理由は、そのオープンな開発環境によって、SELinuxにより追加されたセキュリティ機能が主流のOSにおいても首尾良く動作するという事実を提示することが出来る点だ。 NAI研究所は、NSAおよび他のベンダーと共同で、追加セキュリティ・コントロールの開発、セキュリティ・ポリシーの設定、そしてLinuxコミュニティに対しセキュリティ強化機能の開示を行う予定だ。SELinuxは、OSに対するセキュリティ強化機能を含み、その機能は機密性および完全性要件に基づく情報の分離を可能にする。