DNSソフトウェア、BINDを攻撃する新種のウイルス“Lion”の出現を受けて、Redhat Linuxにある既知の脆弱性にまだパッチを施していないIT管理者は、早急に対応措置を講じる必要がある。 SANS研究所によると、LionウイルスはISC BINDが動作するRedhat Linuxのバージョン5.x、6.x、7にある脆弱性を利用する。同ウイルスは“randb”と呼ばれるアプリケーションに感染し、“t0rn”と呼ばれるハッキング・ツールキットを埋め込む。そして、そのハッキング・ツールキットを使って外部のハッカーは感染したシステムにログインし、パスワードの窃取やデータ破壊などを行う。 Redhat社は、その脆弱性を修正する無償パッチを1月に公開した。しかし、問題のバージョンを使用している約800万ユーザのち2割ほどが、未だにそのパッチをインストールしていないと見られている。Symantec社アンチウイルスリサーチセンター(SARC)の上級研究者Andre Post氏は「我が社で同ウイルス対応のパッチを準備したが、現在のところ我が社のユーザから同ウイルスに関する届出は1件もない。同ウイルスの危険度を低に分類した」と述べた。