“裸の人妻”写真を装った電子メールウイルスが欧米で広まっている。NakedWife.exe もしくはW32/Nakedという名称の新ウイルスは電子メールの添付ファイルに組み込まれており、ファイルを開けると感染する。先月(2月)発生したAnnaウイルス同様、Microsoft Outlookのアドレス帳にある全アドレスに自身を送り付けて増殖する。しかしAnnaウイルスと違うのは、新ウイルスにはファイルを削除するなど悪質なコードを含んでいる点だ。同ウイルスが潜む電子メールの件名は“FWD:裸の人妻”とあり、本文には“私の妻とは全く違う!”と記されている。添付ファイル名は、NakedWife.exeとなっている。 アンチウイルス・ソフト会社のTrend Micro社によると、同ウイルスはVisual Basic Script(VBS)で書かれており、ウイルスが動作するには感染したコンピュータのシステム・ディレクトリ内にMSVBVM60.DLLの存在が必要となる。多くのアンチウイルス・ソフト開発会社は、新ウイルスの危険度を『中程度』としているが、McAfee社は『高い』に分類した。殆どのアンチウイルス・ソフト会社は同ウイルスをトロイの木馬型と同定し、現行のアンチウイルス・ソフトで阻止できない場合はパッチを配布している。 Trend Micro社の一般ユーザ向け指導責任者David Perry氏は「このウイルスに新しい技術は何も使われていない。ユーザに対し“むやみに添付ファイルを開けてはいけない”と何度も警告しなければならないとは残念だ」と述べた。