前回記事ではsnortのrpmパッケージからのインストールについて解説した。今回は自力でコンパイルして導入する方法について解説する。 snortのオリジナルのアーカイブには、rpmパッケージには含まれていないsnortsnarf等の便利なツール類が含まれている。またrpmパッケージが使えない環境では、ソースアーカイブから自力でsnortを構築しなければならない。もしホストにコンパイラ等の開発環境が揃っているのであれば、自力でソースアーカイブから構築するのも良いだろう。[snortの自力構築] snortのソースアーカイブもrpmパッケージと同様に以下のサイトから入手できる。オリジナルサイト:http://www.snort.org/snort-files.htm国内ミラーサイト:http://snort.certworks.net/snort-files.htm本原稿の執筆時点での最新ソースアーカイブ名は snort-1.7.tar.gz である。 ここで述べるまでも無いことだろうが、コンパイルが完了するまでの作業は一般権限のアカウントを使用すべきである。 さて、無事にアーカイブが入手できたなら、適当なディレクトリ上で解凍してみよう。$ tar -xvzf snort-1.7.tar.gzするとカレントディレクトリ上にsnort-1.7ディレクトリが作成され、以下にソースが解凍される。最初にその中にある INSTALLファイルに目を通してみよう。INSTALLファイルにはコンパイルおよびインストールの方法と、インストール時に与えることのできる様々なオプションが説明されている。本記事では標準構成による構築方法について解説する。 まず始めにconfigureスクリプトを実行して、構築作業を行っているホスト環境のチェックおよび構築時に必要なパラメータ類の生成を行う。スクリプトの実行中には以下のようなメッセージが表示される。$ ./configurecreating cache ./config.cachechecking for a BSD compatible install... /usr/bin/install -c─ 省略 ─creating Makefilecreating config.hエラーメッセージが表示されずにスクリプトの実行が終了した場合にのみ、次のコンパイル作業に移ることができる。もしも何らかのエラーメッセージが表示されたなら、再度libpcapライブラリやコンパイル環境が正しく構成されているか確認する。 次にコンパイル作業を行う。以下の様にmakeコマンドを実行する。$ make前のconfigureスクリプトが正常に終了していれば、コンパイルも正常に終了するはずである。もしもコンパイルできない場合は、前のステップに戻ってconfigureの出力したメッセージを再度確認しなければならない。 無事にコンパイルが終了したなら、インストール作業に移ろう。suコマンドを実行してrootユーザにスイッチし、以下のコマンドを発行する。# make install 以上の作業によってsnortのインストールが完了するが、まだsnortプログラムのインストールが終わっただけである。officeoffice@ukky.nethttp://www.office.ac/みっきーmicky@office.achttp://www.hawkeye.ac/micky/(詳しくはScan本誌をご覧下さい)http://www.vagabond.co.jp/c2/scan/