アンチウイルス・ソフト開発会社Sophos社が2000年度版ウイルス・チャートを発表した。それによると、悪名高きLoveウイルスはKakwormに次いで2位という結果になった。同社は、電話などで顧客から同社のサポート・スタッフに寄せられたウイルス届出件数を集計しチャートを作成した。同社はKakwormがLoveウイルスを抜いた一因に発生時期があると説明する。Loveウイルスが今年(2000年)の5月に発生したのに対し、Kakwormの最初の通報は1月で徐々に感染範囲を広げていった。ウイルス・チャートのトップ10に上げられたウイルスは今年、同社の救済デスクに寄せられた全ての電話の17%を占めた。 同社の上級技術コンサルタントGraham Cluley氏は「マイクロソフト社は既に、Kakwormで悪用される恐れのあるセキュリティー・ホールに対しパッチを発行した。そしてセキュリティ会社がKakwormの危険性を繰り返し警告しているにも関わらず、未だパッチのダウンロードを怠っているユーザが多数いる」と指摘。また、同チャートによると、自然の状態で流布しているスクリプト・ウイルスは6%のみだったが、全てのウイルス感染の3分の1以上を占めていた。注目すべき点としては、今年の11月に発生したNavidadが短期間で猛威を振るい7位にランクされている。 トップ10の詳細は以下の通りだ。1位Trailing Kakworm(17%)、2位Love Letter(14.5%)、3位Apology(8.9%)、4位Maker(6.5%)、5位Pretty(5.6%)、6位Stage-A(3.5%)、7位Navidad(3.4%)、8位Ska-Happy92(2.3%)、9位Thus(2.1%)、10位Jini(2.0%)