米中央情報局(CIA)は11月30日、同局のネットワークを介した無許可のチャットルームでジョークや噂話をしたとして職員22人と請負業者9社に厳しい処分を下した。CIAによると、請負業社9社を取引停止にし、職員4人(そのうちの1人は上級諜報局員)を懲戒解雇にした。そして職員18人に対しては戒告および5日間から45日間の無給処分を下した。 CIAは、1980年代半ばから無許可のチャットルームの内偵を始め、160人もの職員がコンピュータの不正使用に関与していたことが判明した。捜査対象となった職員の中には既に退職し、今回の処分を免れた者もいる。その他の79人に関しては、文書注意処分もしくはセキュリティ指導を行った。「今回の調査で明るみになった不祥事は、CIA全体の信用をはなはだ損なうものだ」とCIAは声明文の中で述べた。 CIAは、今回の調査で機密情報の漏洩は認められなかったとしている。しかし、世界の監視機関を自負しているCIAが、15年以上も同局の職員の不正行為を放置していたことに批判の声が上がっている。