著作権を侵害したとして罰金刑を受ける(Hewlett-Packard社) | ScanNetSecurity
2024.03.28(木)

著作権を侵害したとして罰金刑を受ける(Hewlett-Packard社)

 ドイツの裁判所はHewlett-Packard(HP)社に対し、音楽CDの違法コピーを可能にするハードウェアを出荷したとして罰金の支払いを命じた。今回の判決は1998年から販売し続けている全てのPCに適用され、同社は1台にあたり3.60ドイツマルク(1ドル60セント)の罰金を支払う

国際 海外情報
 ドイツの裁判所はHewlett-Packard(HP)社に対し、音楽CDの違法コピーを可能にするハードウェアを出荷したとして罰金の支払いを命じた。今回の判決は1998年から販売し続けている全てのPCに適用され、同社は1台にあたり3.60ドイツマルク(1ドル60セント)の罰金を支払うことになる。同社は支払い対象となるPCの台数についての明言は避けているが、最低でも数十万台と見られている。

 今回の判決が下りる1週間前には、Compaq社がMPEG 2(動画圧縮技術)の特許ライセンスを取得せずDVDドライブを出荷したとして電子機器企業6社(U.S. Philips社、General Instrument社など)とコロンビア大学に告訴された。しかし、Compaq社の他にも多数のベンダーが自社製品のPCにDVDドライブを搭載して出荷しており、その殆どがCompaq社と同様MPEG 2の特許ライセンスを取得していないという。Compaq社は明らかにのスケープゴートにされた、というのが業界の見方だ。それは、HP社が受けた今回の判決にも同じことが言える。今や、ほとんどのPCメーカーがPCにハード・ドライブやCDライター、フロッピー・ドライブなどの記憶装置を搭載して出荷しているのだから。

 また、ドイツの法律では家で音楽のコピーを可能にする全ての機器が課税対象となっており、テープデッキ・メーカーやカセットメーカーは何年にも渡って賦課された分を払ってきた。徴収された税は著作権管理局に集められ、小額ではあるが海賊版で損害を被った音楽家の補償にあてらる。HP社は今後、音楽保存を可能にする装置が搭載されている全てのPCに対し1台あたり12ドイツマルク(5ドル40セント)を支払う予定だ。ドイツの音楽著作権の監視機関GEMAの広報担当Hans-Herwin Geyer氏は「個人が家で録音する場合、アナログもデジタルも大差はない」と述べている。

《ScanNetSecurity》

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×