米国を脅かすカナダのコンピュータ・セキュリティの脆弱性(iDefense社) | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

米国を脅かすカナダのコンピュータ・セキュリティの脆弱性(iDefense社)

 カナダのコンピュータ・セキュリティ対策はまだ不十分であり、通信インフラやデータ通信を狙った高度なサイバー攻撃を防ぐのは難しいだろう、とする見解を米国のコンピュータ・セキュリティ専門家James Adams氏がメディアのインタービューに応えて語った。同氏はコンピ

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 カナダのコンピュータ・セキュリティ対策はまだ不十分であり、通信インフラやデータ通信を狙った高度なサイバー攻撃を防ぐのは難しいだろう、とする見解を米国のコンピュータ・セキュリティ専門家James Adams氏がメディアのインタービューに応えて語った。同氏はコンピュータ・セキュリティ関連会社iDefense社の最高経営責任者で、かつて米国家安全保障局(NSA)および米中央情報局(CIA)と共に仕事をした経験がある。

 Adams氏は、多くの米企業がカナダに支社を持っている点を挙げ、カナダのコンピュータ・システムの脆弱性は米政府の懸念材料になっていると指摘、そして「カナダは事実上、米国のバック・ドアになっている」と述べた。また、米国防総省高官がカナダ政府に対し十代のハッカーや外国のハッカーからシステムを防護すべくより強度なセキュリティ措置を講じるよう訴えていたことも明らかにした。そして「カナダの諜報局はセキュリティ対策に着手し様々な措置がとられるようになったが、捜査機関のシステムはまだ脆弱のままだ」と警告した。

 また同氏は、米国、カナダ両国のサイバー攻撃や情報活動に対する官民の協力態勢について改善すべき点があると指摘。イスラエル、フランス、中国の国々では、ある情報が国益もしくは双方の利益と見なされた場合、官民の垣根は取り払われその情報は共有される。しかし米国、カナダでは政府機関が保持する情報を民間企業に流すことは法的に禁じられている。民間企業は政府機関から正確な情報を入手する権利がなく、それがコンピュータ・システムの脆弱性の一因になっていると指摘した。


《ScanNetSecurity》

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