コンピュータ・システムの不正侵入で1995年に有罪判決が下されてから5年の刑期を経て、現在は仮釈放中のKevin Mitnick(36歳)に仕事の依頼がきた。来月創刊予定のコンピュータ雑誌『Contentville』のコラムの執筆である。判事は、保護観察官の許可が下りたのならば執筆の仕事を受けても良い、と裁定した。しかし、Mitnickの保護観察官Larry Hawley氏は、Mitnickの請求を斥け、コラム執筆にタイプライターを使用するというMitnickの案も却下した。連邦地裁Mariana Pfaelzer判事はHawley氏の決定を支持した。 Mitnickは1月に連邦刑務所を出所した。現在は3年にわたる仮釈放期間中で、その間はインターネットにアクセス可能な全ての機器(コンピュータ、モデム、ソフトウェア、携帯電話、等)の使用及びコンピュータ業界での就労を禁じられている。Mitnickは報道機関のインタビューに対し「僕は皆と同じように生計を立てようとしただけなんだ。ハッキングには、もう興味はないよ。ただ、その方面の経験はたくさん積んでいるからね。僕は方向転換をするつもりだったんだ」と述べた。 Mitnickは3年あまり捜査の網をくぐり抜け、1995年にノースカロライナで逮捕された。Mitnickの弁護士は、Hawley氏の今回の決定について、あまりにも杓子定規で厳しいものだと述べた。尚、Mitnickの事件を担当しているPfaelzer判事は法廷でMitnickを信用に足る人物ではないと繰り返し述べていた。