チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社は2月4日、チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの脅威インテリジェンス部門であるチェック・ポイント・リサーチ(CPR)によるランサムウェアグループ「FunkSec」についての分析を発表した。
2024年後半に活動を開始し、主にアメリカをターゲットにしているとされるランサムウェアグループ「FunkSec」は、12月に85以上の組織が攻撃を受けたことを公表しており、どのランサムウェアグループよりも多い被害件数となっている。
新たなRaaSとして登場したFunkSecは、二重恐喝型の戦術を好み、データ窃盗とデータの暗号化を組み合わせて被害者に身代金の支払いを迫るが、これまでに確認されているランサムウェアグループとの既知の関連性は見られず、その起源や活動についての情報がほとんどない。
CPRの分析によると、FunkSecが公表する被害者数は実態とずれがあり、同グループが主張する被害規模は実際の被害者数および技術的能力を過大に表している可能性が高いと判断している。FunkSecの中核となっている作戦のほとんどは、AIのサポートを受けた未経験の実行犯によって行われている可能性が高く、同グループの主な目的は知名度と評価を得ることにあるとみられることから、流出した情報の信ぴょう性を確認することは困難であるとしている。流出したとされる情報が過去のハクティビスト関連のリークから再利用されたものであることを示す証拠も見つかっており、その真偽性について疑問視している。
FunkSecには、アルジェリアで活動するハクティビストのメンバーがいることを取り上げて、このことがハクティビズムとサイバー犯罪の境界線がますます曖昧になっていることを浮き彫りにしていると延べている。