CI/CD パイプラインが「リモートコード実行(RCE)as a Service」になるとき | ScanNetSecurity
2024.04.27(土)

CI/CD パイプラインが「リモートコード実行(RCE)as a Service」になるとき

DevOpsのシステム環境にバックドアやマルウェアを混入させることができれば、DevOps環境はあたかも「エクスプロイトやリモートコード実行(RCE)をサービスとして提供するプラットフォーム」のような振る舞いをさせることができる。

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 業務システムからリテール、サービスビジネスまでクラウド利用はもはや常識になりつつある。要件上オンプレミスシステムも健在だが、それさえクラウドプラットフォームをベースに構築される時代だ。

 クラウドシステムでは、Git のようなディレクトリレポジトリとの組み合わせで、アプリ開発のスピードアップ、効率運用が可能になる。スピード命の現代ビジネス環境において「DevOps」「DevSecOps」は要の存在だ。DevOps を支える三種の神器ともいえるのが「クラウドプラットフォーム(AWS や Azure)」「レポジトリ環境(GitHub / GitLab)」「CI/CDツール」だろう。

 とくに CI/CDツールは、オープンソースを含むソフトウェアモジュール群のバージョン管理や統合(ビルド)、自動テスト、実環境展開(デプロイ)、運用、メンテナンスを自動化(CI/CDパイプライン)できる優れものであり、クラウド環境を DevOps たらしめる存在だ。

 便利でありがたい存在だが、往々にして悪人もまたそんなツールをお気に召すものだ。CI/CDパイプラインに潜む攻撃ポイント、そして実際の攻撃とはどんなものか。6 年以上コンテナおよびクラウドペンテストに従事しているイアン・スマート氏:NCC グループ)と、同じくペンテスト歴 7 年のビクター・ガズダグ氏( Jenkins Security MVP、NCCグループ)が、昨夏 2022 年の BlackHat USA にて講演とデモを行った。

●攻撃者から見た CI/CDパイプライン

 CI/CDツールは主だったものでも 100 種類以上あるといわれている。日本ならば煩悩の数 108 になぞらえるところだが、IT の世界では 118 個の周期律表になぞらえて CI/CDツールを一覧にした表が存在する。


《中尾 真二( Shinji Nakao )》

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