デジタル地図大手、ヒア(HERE)は11月28日、ドイツのソフトウェア会社、ATS社を買収すると発表した。ヒアは、デジタルナビゲーションマップと位置情報サービスのソフトウェア企業。2015年末、アウディ、BMWグループ、ダイムラーは共同で、ノキアの子会社からヒアを買収。3社の子会社になったヒアは現在、インテルやパイオニアもパートナーに迎え、高度な自動運転の実現に欠かせないデジタル地図の開発などを進めている。今回の買収は、コネクトカーや自動運転車の無線によるソフト更新を、安全に行うのが狙い。ATSはデータ、ソフトウェア、ファームウェアを安全でコスト効果の高い方法で多くの車両に配信するためのオープンソースおよびオープンスタンダードのOTA(オーバー・ジ・エア)技術に特化した企業。自動車メーカーなどに、その技術を提供している。HEREは、車載製品ポートフォリオのひとつとして、ATSのOTA技術の開発と提供を継続。同社の他の事業分野にも、その技術の利点を応用する予定。また将来的には、ドローンや他のコネクテッドデバイスへの地図やソフトウェアアップデートの安全な配信にも役立てていく。