Internet Week 2015 セキュリティセッション紹介 第7回「マイナンバーと改正個人情報保護の基礎と最新動向」についてグリーの橘俊男氏が語る | ScanNetSecurity
2024.04.20(土)

Internet Week 2015 セキュリティセッション紹介 第7回「マイナンバーと改正個人情報保護の基礎と最新動向」についてグリーの橘俊男氏が語る

「話者の方のハードルをあげるつもりはないのですが(笑)、質疑の時間に、法律や制度に関する疑問に的確に答えてもらえると思います。質問を沢山してもらえれば、持ち帰ってもらえるものも増えるのではないでしょうか。」

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11月17日から11月20日にかけて、一般社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)主催の「Internet Week 2015 ~手を取り合って、垣根を越えて。~」が、秋葉原の富士ソフトアキバプラザで開催される。

「Internet Week」は、毎年11月に、計40近くものセッションが会期中に行われる、年1度の非商用イベントだ。インターネットやその基盤技術に関するエンジニアを主な対象に、最新動向やチュートリアルがある。

- Internet Week 2015
https://internetweek.jp/
今回のテーマは「手を取り合って、垣根を越えて。」

昨今は、DDoSやサイバー攻撃、脆弱性の発覚といったセキュリティ問題が数多く起こり、それらが複雑、巧妙化・広範囲化している。こうした状況に立ち向かっていくために、インターネット上のレイヤーを超え、そして業界やコミュニティをまたがり、あるいは世代もまたがって、認識や目的を共通化して事に当たらないとなかなか解決しないことが増加している。

今回のInternet Weekでは、一つ一つのプログラムの中に、そういうメッセージを込めたいと、このテーマを設定したとのことだ。

連載で、このInternet Week 2015のセッションのうち、情報セキュリティに関するセッションの見どころ・意義・背景などを、セッションコーディネーターに語ってもらう。

7回目となる今回は、11月17日午前に行われるプログラム「マイナンバーと個人情報保護の基礎と最新動向」について、グリー株式会社の橘俊男氏に語っていただいた。

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――今回この10月から施行される「マイナンバー制度」と、本国会で成立した「改正個人情報保護法」について取り上げるようですね。どのあたりが見どころでしょうか。

はい、おっしゃる通り、今回のプログラムでは、「マイナンバー」と「個人情報保護法の改正」という、2015年に大きく話題をなった、まさにホットな二つのトピックを取り上げます。

「マイナンバー」についてお話いただくのは、内閣官房の番号制度推進管理補佐官である楠正憲さんです。楠さんは、現在ヤフー株式会社に在籍しており、技術的な背景を持った、インターネットについても大変明るい方です。その楠さんですが、このマイナンバー制度を策定にあたり、その策定の要所要所でその制度設計の近いところに携わってきました。そのため、法律の趣旨や背景についても広く理解しており、我々のような技術者にもわかりやすく話してもらえるのではないか、と思っています。

また、個人情報保護法についてお話しいただく国際社会経済研究所の小泉雄介さんも、個人情報保護法の改正点のみならず、改正になる背景となった社会の変化や、国際的な動きと日本のとの違いについて、深い造詣をお持ちの方です。

楠さんと小泉さんという、技術にも明るいこのコンビで話をしてもらえるのは、見どころだと思います。


――マイナンバーについても、個人情報についても、ちまたでさまざまなセミナーが開催されているようにも思います。Internet Weekならでは、という点は何かあるのでしょうか?

そうですね。言うように、行政が中心となったセミナーはたくさん開催されています。

それらとの大きな違いは、今回のどちらの話者も共に「インターネット上におけるサービスでの注意点をよく理解している人である」ということだと思います。つまり、単に法律の専門家であったり、いわゆる行政からの観点ではなく、インターネットサービスそのものや、その大変さに対して理解がある人が自ら語ることが、Internet Weekならではであり、意味があることなのではないかと感じています。

技術者は私も含めて、法律や社会制度ついて知ることが「好きか」と問われた場合、なかなか「好き」とは言い切れないと思います。しかし、技術者が制度を知ることは重要と考えてますし、技術者に近い人たちが技術者にわかる言葉をつかって話してくれることがその助けなるのではないかと考えて、このプログラムを企画しました。


――なるほど、技術者に分かる言葉で社会制度や法律を語る、ということですね。技術者がそういうことまで分かるようになると、どういった良いことがあるのでしょうか。

技術者が社会制度に明るくなって結果的に何が嬉しいかと言うと、経営者の考えがわかったり、自分たちのビジネスがどのように成り立っているのか分かることになります。また、大きな課題を解決するための基礎知識としても知識を使うことができるだろうと感じます。つまり、自分では直接的にビジネスの企画は立てないかもしれないけれども、技術者はビジネスを成り立たせる下支えをしています。その技術者が、本質を理解しておくには意味があるし、今回のInternet Weekのテーマ、「手を取り合って、垣根を越えて。」にマッチしていると思えます。

「インターネット」というものは、そもそも、人々の協力で成り立っているものです。手を取り合って、垣根を越えることが、一つの会社の中でも重要な事です。そのために、たくさん知識を持って会社に持って帰っていただければなと思います。

――このプログラムの対象者はどのような方ですか?

マイナンバー、個人情報保護法、データプライバシー保護の政策や制度によって直接的・間接的に影響を受ける受けないに関わらず、広く技術者や管理部門の皆さまにも聴いていただきたいです。


――最後に、メッセージをお願いします。

話者の方のハードルをあげるつもりはないのですが(笑)、プログラム中の質疑の時間には、法律や制度に関する疑問に的確に答えてもらえると思います。なので、単に話されたことを聞くだけではなく、疑問に思ったことの質問を沢山してもらえれば、持ち帰ってもらえるものも増えるのではないでしょうか。

常にインターネットを取り巻く法制度には変化があります。そのため、技術者がそれを適切にキャッチアップしていくことはとても重要なことですし、参加者に対してというよりInternet Weekに対しても、Internet Weekが技術者がたくさん集まる場であるという使命を忘れずに、今後も法制度に関する理解が深まるプログラムがもっと入ることを期待していきたいですね。

●プログラム詳細

「S1:マイナンバーと個人情報保護の基礎と最新動向」

- 開催日時:2015年11月17日(火) 9:30~12:00
- 会場:富士ソフト アキバプラザ
- 料金:事前料金 5,500円/当日料金 8,000円
- https://internetweek.jp/program/s1/

9:30~11:05
1)マイナンバーについての基礎及び最新動向(仮)
楠 正憲(内閣官房 社会保障改革担当室 番号制度推進管理補佐官 兼 政府CIO補佐官)

11:05~11:50
2) 個人情報保護についての基礎および最新動向
小泉 雄介(株式会社国際社会経済研究所 主任研究員)


※時間割、内容、講演者等につきましては、予告なく変更になる場合があります。
《ScanNetSecurity》

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