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2018.08.21(火)

マンガ・アニメの海賊版対策の現状と今後の課題

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3月22日、AnimeJapan 2015のセミナーステージにて『マンガ・アニメ海賊版対策「Manga-Anime Guardians Project」カンファレンス』という講演が行われた。集英社専務取締役の鳥嶋和彦さん、アニプレックス代表取締役の夏目公一郎さん、ゲストとして松井玲奈(SKE48・乃木坂46)さんが登壇。海賊版対策の現状と今後の課題が語られた。 

まずは「Manga-Anime Guardians(MAG)Project」の概要が説明された。これは近年深刻さを増している海賊版被害に対応するために発足した、出版社とアニメ関連企業による業界横断的な海賊版対策プロジェクトだ。
本プロジェクトについて鳥嶋さんは「海賊版対策を各社個別に行うだけでは大きな流れにはならない。悩みは同じだからみんな集まって流れをつくろう」と立ち上げの理由を説明した。

次に「MAG」プロジェクト発足から1年、その活動内容が紹介された。まずはどのような海賊版サイトがあるのか実態を把握するところからはじまったという。その後、どのようにして海賊版を排除するのか、いかに正規版を促進するか、本プロジェクトのPR方法などを協議を重ねて決めていった。

次に「MAG」プロジェクトにおける三本柱が紹介された。ひとつ目は「大規模削除」である。動画投稿サイト、トレントサイト、オンラインリーディングサイトなどを対象に、総削除数は711,679件に及んだという。
これについて鳥嶋さんは「各企業が連携し海賊版対策に取り組んだことで、海外に対して“本気感”が伝わったと思う」と手応え口にした。

三本柱のふたつ目は「正規版誘導」である。ファンを正規配信先へ誘導すべく、正規版コンテンツ配信サイトを紹介する「Manga-Anime here」を開設した。登録会社は16社で、正規配信サイトは50サイト、さらに登録作品数は367作品に及ぶ。
夏目さんは「海賊版配信先をまとめたサイトは散乱していたが、正規版配信先をまとめて載せたサイトはこれまでなかった」と本サイトの意義を語った。

事業の3つ目として「広報・普及啓発」を挙げられ、会場のスクリーンには普及啓発ムービー「Thanks Friends」が流された。これは各企業の垣根を越えて42作品のマンガ、アニメからキャラクターの「ありがとう」と言うシーンを集め編集した動画だ。
続いて出版社・アニメ関連企業の垣根を超えたコラボレーションイラスト「JOIN US,FRIENDS」を紹介した。これは「MAG」サイト上に設置された「JOIN」ボタンを押すことでイラスト上にさまざまなキャラクター追加されていき、合計100万JOINに達すると全てのキャラクターが集合した一枚のイラストに仕上がるというキャンペーンだ。わずか5日間のうちに目標数に到達したという。夏目さんは「権利者の許可をもらうのは大変だったと思うが、関連企業が協力して良いコラボレーションができた」と語った。

さらにこれまでの実績を踏まえて、今後の展望が語られた。鳥嶋さんは「継続することとファンの皆さまの応援が大事です」とコメント。夏目さんは、「海外のアニメファンは日本の放送と同じ早さで作品を観たいと思っている。アニメ制作の現場が苛酷なことは重々承知しているが、それでも日本と同じタイミングで字幕付き放送を行うなど海外に発信していく必要がある」と語った。

これまでの取り組みを受けて松井さんは「マンガ雑誌が発売前に海賊版として流れていると聞きます。日本のファンはもちろんのこと、海外のファンも正規版を手に入れやすい環境になってほしい」と期待を述べた。

[アニメ!アニメ!ビズ/animeanime.bizより転載記事]

マンガ・アニメ海賊版対策 プロジェクトの成果と今後の課題は?「Manga-Anime Guardians Project」カンファレンス

《沖本茂義@アニメ!アニメ!ビズ/animeanime.biz》

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