ノロウイルスの流行が本格化、流行警報を発令(東京都) | ScanNetSecurity
2024.04.19(金)

ノロウイルスの流行が本格化、流行警報を発令(東京都)

 ノロウイルスの流行が本格化してきた。東京都では12月5日、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎が警報基準を超えたため、流行警報を発令した。大流行となった昨年より報告数は少ないものの、全国的に12~1月が発生のピークとなる傾向にあり、今後の流行拡大には注意が必要だ。

脆弱性と脅威 脅威動向
 ノロウイルスの流行が本格化してきた。東京都では12月5日、ノロウイルスなどの感染性胃腸炎が警報基準を超えたため、流行警報を発令した。大流行となった昨年より報告数は少ないものの、全国的に12~1月が発生のピークとなる傾向にあり、今後の流行拡大には注意が必要だ。

 第48週(11月25日~12月1日)の発生状況は、都内の小児科定点医療機関261か所からの患者報告数が定点当たり15.1人。流行の目安となる定点当たりの患者報告数20人を超えた保健所は、都内31か所中9か所。保健所管内人口の合計が、東京都の人口全体の30.4%となり、東京都が警報基準とする30%を超えた。

 定点当たりの患者報告数が20人を超えたのは、八王子市、町田市、足立区、葛飾区、荒川区、台東区、江東区、北区、大田区の保健所。今シーズン(9月2日以降)、感染性胃腸炎の集団発生は、12月1日までに社会福祉施設など都内で46件把握されている。

 ノロウイルスの主な症状は、吐き気、おう吐、下痢、腹痛、軽度の発熱。これらの症状が1~2日間続いた後に治癒するが、体力の弱い乳幼児や高齢者などは重症化したり、吐いた物をのどに詰まらせて窒息することがある。

 感染から発病までの潜伏期間は、24~48時間。ウイルスの感染経路は、ほとんどが経口感染で、患者の便や吐物からの二次感染、人から人への飛沫感染、食品取扱者を介した感染などがある。

 予防の基本は、感染源である便や吐物を適切に処理することと、手洗い。ノロウイルスには、塩素系の消毒剤や家庭用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)が有効とされており、これらを使った消毒や処理が推奨されている。石けんには、ノロウイルスに対する十分な消毒効果はないが、手についたウイルスを洗い流すため、排泄物の処理後はもちろん、食事前や帰宅時、調理前後などに石けんと流水でしっかり手洗いすることが大切だという。

 ノロウイルスの知識や予防対策については、厚生労働省ホームページの「ノロウイルスに関するQ&A」などで紹介されている。

ノロウイルスの流行が本格化、東京都が警報発令

《奥山 直美@リセマム》

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