トレンドマイクロ株式会社は8月4日、2011年7月度の「インターネット脅威マンスリーレポート」を発表した。7月は、Facebookを悪用した攻撃が続いており、ユーザが特定の不正なURLをクリックすると自動的に自身のウォールにポルノ動画をおすすめとして特定のURLとともに書き込んでしまうものが確認されている。また7月には、「ウイルス作成罪」による初めての摘発が注目を浴びた。逮捕された男性は、作成した不正プログラムに児童ポルノ関連のファイルと思わせるファイル名を付けていたと報道されているが、実際に7月に国内の検出状況で3位にランクインした「WORM_ANTINNY.AI」につけられたファイル名を調査したところ、アダルト関連が63%、音楽が13%、一般漫画が19%となっており、9割以上にユーザの興味を引くような工夫がされていた。7月の不正プログラム感染被害の総報告数は501件で、6月の593件から減少した。しかし、同社日本国内のサポートセンターにおいて、特に、6月に取り上げたワンクリックウェアの1つ「HTML_HTAPORN」が1位にランクインしており、感染報告数が増加している。HTMLを使ってWindowsのアプリケーションが作成できる、HTAを悪用するなど昨今のワンクリックウェアはより巧妙になってきているため、ユーザとしてはセキュリティ製品の導入を基本として、ワンクリックウェアがダウンロードされるようなサイトでは、規約がわかりにくく記載されている場合も多いため、十分に注意することが必要としている。(吉澤亨史)http://jp.trendmicro.com/jp/threat/security_news/monthlyreport/article/20110803083430.html