中国大物ハッカーらが9月「COG情報セキュリティフォーラム」を開催予定(Far East Research) | ScanNetSecurity
2024.04.18(木)

中国大物ハッカーらが9月「COG情報セキュリティフォーラム」を開催予定(Far East Research)

中国テンセント(騰訊)科学技術ニュース6月13日付記事によれば11日、中国でトップクラスのハッカーらが、今年9月に開催予定の「COG情報セキュリティフォーラム」(COG信息安全論壇)に向けて準備委員会第1次会議を開いた。

国際 Far East Research
cnhonker中国テンセント(騰訊)科学技術ニュース6月13日付記事によれば11日、中国でトップクラスのハッカーらが、今年9月に開催予定の「COG情報セキュリティフォーラム」(COG信息安全論壇)に向けて準備委員会第1次会議を開いた。

同フォーラムはテーマとして「中国ハッカーが自らを律する公約」の発表と、2001年に発生した「米中ハッカー大戦」の記念を掲げている。

「公約」発表に向かう背景には、中国ハッカー(黒客)がこれまで掲げてきた「黒客文化」が、この10年で忘れ去られてしまった、という事情がある。中国的愛国心に駆られたサイバー義勇軍がハッキングで外敵(米国や日本)と戦う、という水滸伝的なファンタジーをベースに発展した「黒客文化」が、現在は詐欺的ビジネスに使われるほどきわめて商業主義的なものに変質してしまったこと、さらにはハッカー組織が中国政府から「反政府勢力の温床ともなり得る」と誤解されかねないことに対し、第1世代ハッカーらが危機感を募らせているためだ。

同時に初心者が高度なハッカーに成長するための適切な指針がないため、同フォーラムにて発表予定の「セキュリティ業界の自己規制公約」をつうじて、広く中国社会に「黒客文化」を理解してもらおうとする意図がある。

同フォーラム準備委員会名簿には、中国を代表するハッカーおよび組織が名を連ねている。1997年に組織された中国で最も古いハッカーグループ「緑色兵団」代表Goodwellをはじめ、「中国鷹派聯盟」代表の万涛、「中国紅客聯盟」代表Lion、「Knowsec」代表の李麒、「0x557」代表La0wang、「網絡力量」代表Coldfaceおよび風寧、「紅狼小組」代表AmxKing、「Tools」代表Oldjun、そして「邪悪八進制」代表の冰雪封情らが同フォーラムのおもな発起人だ。

9月の本会議は非営利の方針で開催され、400人規模をめどにITセキュリティ業界に貢献するあらゆる人々を招待する予定という。なお本稿執筆時点の6月現在、外国人の参加が認められるかどうかは未定。

緑色兵団
http://www.isbase.net/
中国鷹派聯盟・鷹眼安全文化網
http://www.chinaeagle.org/
中国紅客聯盟
http://www.cnhonker.com/
knowsec
http://www.knownsec.com/
網絡力量
http://www.asiaic.org/
AmxKing
http://amxking.bokee.com/
OldJun
http://www.oldjun.com/
邪悪八進制 / EvilOctal
http://forum.eviloctal.com/

(Vladimir)

筆者略歴:infovlad.net 主宰。中国・北朝鮮・ロシアのセキュリティ及びインテリジェンス動向に詳しい
《ScanNetSecurity》

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