キヤノンITソリューションズ株式会社は6月18日、ESETがまとめた2009年5月のマルウェアランキングを発表した。5月は前月2位だった「INF/Autorun」が第1位になり、検出された脅威全体の10.90%を占めた。 「INF/Autorun」はWindowsのAutorun機能を悪用したマルウェアで、常にトップ3内に入る常連組の一つ。USBメモリなどリムーバルメディアの普及につれて感染が広がっている。ESETのスタッフは、ウイルス対策ソフトに頼るよりも、Autorun機能を無効に設定変更する方がより安全だとアドバイスしている。2位はこのところ1位をキープしていた「Win32/Conficker」で、全体の9.98%を占めた。Windowsの脆弱性(現在はパッチで修正済み)を突くこのマルウェアにも、Autorun機能を使用して感染する亜種などが見つかっている。3位はキーロガー機能を備えたトロイの木馬ファミリー「Win32/PSW.OnLineGames」で全体の6.01%。オンラインゲームとそのユーザーアカウントに関する情報を収集してリモートの攻撃者に送信するタイプで、依然として大量に検出されているそうなのでオンラインゲームユーザーは引き続き警戒が必要だろう。 レポートの最後では近況として、Microsoft社が先日、PowerPointに見つかっていた多数のセキュリティ問題にようやく対処したことや、Adobe社が、Adobe ReaderとAcrobatの最新の脆弱性に対処するとともに、セキュリティアップデートを四半期毎の定期公開とする計画を発表したことなどを取り上げ、同社のパッチ問題の改善に向けた努力について一定の評価を示している。 http://canon-its.jp/product/eset/topics/malware0905.html