手ぬるいと批判 米、歳入庁のITセキュリティ (2)頻発する情報漏洩事件に管理の甘さ | ScanNetSecurity
2024.04.25(木)

手ぬるいと批判 米、歳入庁のITセキュリティ (2)頻発する情報漏洩事件に管理の甘さ

●データ入りラップトップをスーツケースで預ける

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●データ入りラップトップをスーツケースで預ける

IRSのセキュリティが不十分であることは監査で指摘されているが、それを証明する事件も起こっている。2006年6月には職員が就職フェアに出席するために商業フライトを利用した際、ラップトップをスーツケースに入れて預け、荷物が不明となる事件があった。ラップトップには、職員やこれまでにIRSの求人に応募した人の個人情報が入っていた。

データは、100人以上の氏名、生年月日、社会保険番号、指紋などだ。これらは採用時のスクリーニング手続きの上で必要とされていた。連絡を受けて、IRS側では同じ便に乗っていた乗客に、この職員のスーツケースを誤って受けとっていないか、一人ひとり連絡を取り、確認した。しかし、見つからなかったようだ。

ラップトップのデータは暗号化されていなかったものの、2つのパスワードが必要な設定で、保護されていたという。データにアクセスするには、2つのパスワードが必要だったということで、少なくとも簡単に誰もがアクセスできるような状態ではなかった。

IRSでは事件後、情報漏洩の被害に遭った職員などに、まずは電話で連絡。続いて書面でも通知を行い、個人情報盗難に備える方法などを伝えた。財務省職員の組合、National Treasury Employees Unionのコリーン・ケリー組合長が、「データがラップトップに入っていたと聞き、職員は個人情報盗難の被害に遭うのではないかと心配していた」とのコメントを行うと同時に、データについて、なぜ暗号化処理を行っていなかったのかと、強い不満を示した。

納税関連のデータは「全く別のシステム上のもの」(IRSのテリー・レモンズ・スポークスパーソン)ということで無事だった。しかし…

【執筆:バンクーバー新報 西川桂子】

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