ヤフー株式会社は3月23日、産業技術総合研究所情報セキュリティ研究センターと共同で進めてきたインターネットにおけるセキュリティ強化技術の成果として、Webでの利用に適したパスワード相互認証プロトコルの開発成功を発表した。新技術は、国際標準にも採用されているPAKE(Password Authenticated Key Exchange)と呼ばれる暗号・認証技術に新たな手法で改良を加え、Webの標準プロトコルであるHTTPおよびHTTPSに適用したもので、ユーザーがパスワードでサイトの真偽性を確認できる仕組みを提供することによりフィッシングを防止するもの。これを利用すれば、偽サイトで誤ってパスワードを入力しても、パスワードそのものを詐取されることはなく、ログインが成功したように偽装されることもないとのこと。また、従来の対策では解決が難しかった、偽サイトが通信を本物サイトへ中継する中間者攻撃と呼ばれる手口にも対応している。2007年度中に「Yahoo!オークション」上での実証実験を行う予定。また、将来的には、オープンソースコミュニティにソースコードを提供して、Webにおけるパスワード相互認証の技術標準としての確立を目指すことを考えている。http://pr.yahoo.co.jp/release/2007/0323a.html