トレンドマイクロ株式会社は12月20日、2006年度のウイルス感染被害年間レポート(2006年1月1日〜12月15日までのデータを集計した速報、日本国内)および、この1年のウイルスの状況を総括し発表した。2006年の日本国内におけるウイルス感染被害報告数は88,106件と、昨年同時期の件数(41,749件)に比べ倍増した。また、不正プログラムの傾向は目的指向へと移行している。愉快犯から金銭目当てに、不特定多数から小規模標的型への変化は2005年から顕著になっていたが、2006年はさらに強まったとしている。以前のように悪意のあるものが悪戯でウイルスを作成し、不特定多数に送る、もしくは多数のユーザが集まる場所に仕掛けるといった、いわば趣味的な行為ではなく、金銭の詐取や情報の不正取得といった明確な目的を達成するための手段として不正プログラムを利用する職業的な行為に変わっている。結果として亜種の多発、プログラムのモジュール化、ソーシャルエンジニアリング的手法が進み、被害は分散しつつも総報告数の増加につながったとしている。http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2006/mvr2006s.htm