e-mailの通信傍受に関する議論、米、控訴裁判所で再開 | ScanNetSecurity
2024.04.24(水)

e-mailの通信傍受に関する議論、米、控訴裁判所で再開

 インターネットサービスプロバイダー(ISP)による、顧客のe-mailの保存、コピーに関して、連邦控訴裁判所での再審が決定、12月に審問が行われる予定だ。

国際 海外情報
 インターネットサービスプロバイダー(ISP)による、顧客のe-mailの保存、コピーに関して、連邦控訴裁判所での再審が決定、12月に審問が行われる予定だ。


●他人のe-mailを読んでも良い? 驚きの判決

 本件は今年6月、マサチューセッツ州の第一巡回連邦控訴裁判所がBradford C. Councilmanに対して、所有するウェブサイトで取引を監視するために顧客のメールをコピーして読んでいたことは、通信傍受法に違反するものではなかったとの判決を下した件についてだ。

 Councilmanは絶版となった書籍などの希少本を、書籍業者に販売するInterloc社(現Alibris)のウェブサイトを運営していた。そして、顧客に「interloc.com」のe-mailアドレスを提供した上で、これらのアドレス宛てにInterlocの競争相手でもあるAmazon.comから送られるe-mailを保存して読んでいた。顧客がどんな本を探しているか知ることで、売れ筋を知りAmazonに対して優位に立とうとしていたという。

 裁判所ではCouncilmanが傍受していたe-mailは、被告のハードディスクにあったもので、メッセージの転送中ではない。よって、通信傍受法は違反していないとの判決を下していた。

 通信傍受法では特にワイヤーライン・コミュニケーション、すなわち電話での通信傍受と通信内容の保存を禁じているが、e-mailの通信については傍受のみを禁止していて、保存については触れていない。自分のハードにあるメールを読んだCouncilmanの行為は法律を破ってはいないというのが、被告側弁護士の主張だ。


【執筆:バンクーバー新報 西川桂子】

(この記事には続きがあります。続きはScan本誌をご覧ください)
http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m-sc_netsec
《ScanNetSecurity》

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×