今日の午後、サザク刑事裁判所でこの事件を概括した Loraine Smith 裁判官は、この事件においてどちらの側もヒューストン港の Web サーバへの攻撃が Caffrey 容疑者のコンピュータから来ているという証拠を論じていない。
攻撃を仕掛けた Caffrey 容疑者のコンピュータのリモートアクセス権を取得したのは、同容疑者自身なのか、それとも正体不明の攻撃者なのか、陪審員は判定しなければならない。また陪審員は、Caffrey 容疑者の PC 上で発見された攻撃スクリプト(IIS Unicode Exploiter? Aaron によりコード化された PING DDoS ツール)を作成したのは誰なのか、についても検討する必要がある、と Smith 裁判官は付け加えた。
トロイの木馬戦争
Caffrey 容疑者は、彼にとって不利となる証拠は攻撃者が同容疑者のマシンに埋め込んだものだと証言した。そして、詳細不明のトロイの木馬を使用して同容疑者の PC の制御権を奪い、攻撃を仕掛けたという。しかし、検察側の鑑定人 Neil Barrett 氏は、同容疑者のコンピュータにそのような攻撃の痕跡はないと証言した。
警察はヒューストン港の NT サーバのコンピュータ・ログを利用して攻撃を追跡し、Caffrey 容疑者のドーセットの自宅にあるコンピュータに辿り着いた。そして 2002年1月、この捜査の指揮を執ったメトロポリタン警察のコンピュータ犯罪班の捜査官が同容疑者を逮捕した。