ニューヨーク連邦検察当局の訴状によると、昨年、New York Times の内部ネットワークに不正侵入したことを公にする数日前、ハッカー Adrian Lamo 容疑者は New York Times 社アカウントの LexisNexis データサービスの新規ユーザアカウントを 5 つ作成した。彼はその後 3ヶ月間にわたりそれらのアカウントを利用してデータベースの不正使用を続け、その被害額は 30 万ドル程にのぼる。
New York Times の Christine Mohan 広報担当は、30 万ドルがどのようにはじき出されたのかについては言及しなかったが、その数字は LexisNexis が示したものだと明言した。さらに、New York Times がベンダとの契約条件を開示していないことを付け加えた。その件に関して LexisNexis からの返答はない。
LexisNexis の Web サイトは簡単な "pay as you go(即金払い)" サービスを提供しており、その価格は検索 1 件につき 3 ドルから 12 ドルに設定されている。尚、その額は訴状で試算されている 1 件 100 ドルの検索料を遥かに下回るものだ。匿名を条件で情報を提供してくれた Times の某ジャーナリスは次のように語っている。「LexisNexis アカウントで検索にかかる料金が 100 ドルを遥かに下回ることを記者には知らされなかった。これは全く馬鹿げたことだ。Lamo 容疑者に設定されていた価格ならば、我々は破産してしまうだろう」。
「30 万ドルは高すぎる。LexisNexis が出した被害額は法外に思える」と Mark Rasch 弁護士兼司法省サイバー犯罪検察官は述べた。