John Leyden2003年8月21日 17:43 GMT 英国の深刻な組織犯罪に関する年次評価によると、ハイテク犯罪がもたらす可能性のある損害は、犯罪者の技術が高まるにつれ大きくなっている。 その警告は、国家犯罪情報局 (NCIS) が作成した UK Threat Assessment 報告書に記載されており、今日(8月21日)公開された。報告書では、深刻な組織犯罪者が英国に及ぼす危険性を調査し、そして犯罪行為の主な傾向を特定している。この年次評価は今年で 4 回目となり、機密扱いの文書となっているが、NCIS は犯罪行為がもたらすリスクについて一般ユーザを教育する目的で、機密扱いを受けていないバージョンも公開している。 NCIS の報告書は、深刻な組織犯罪が英国にもたらす脅威、そして組織犯罪率は依然として高いと述べている。具体的には、7 つの深刻な脅威を挙げている。●組織化された移民犯罪●詐欺(特に脱税)●マネーローンダリング(不正資金浄化)●銃器(の所持および使用)●ハイテク犯罪●児童に対する性的虐待(オンライン児童虐待を含む) 同報告書は、他にも武装強盗、誘拐、組織化された自動車窃盗や文化的資産の窃盗、偽造貨幣、支払カード犯罪、環境犯罪、知的財産犯罪などの脅威についても触れている。 また、同報告書は英国警察の懸念についても述べている。それは、犯罪者が犯行に技術を用いる傾向にあるということだ。『現在までに特定されたハイテク攻撃のほとんどは、深刻な組織犯罪者によるものではない。その多くは、金目当てではなく、単なる損害を与えるため、あるいはいたずら目的による個人的動機によるものだ。』 このタイプの犯罪行為がもたらすシステムへの損害およびシステム停止による損失の費用も一つの脅威だが、別の脅威も存在する。『深刻な組織犯罪者が金儲けのためにハイテク攻撃を用いる可能性がないわけではない。今後はむしろ増加の一途を辿ると思われる』と報告書は警告する。[情報提供:The Register] http://www.theregister.co.uk/ [翻訳:関谷 麻美](詳しくはScan本誌をご覧ください)http://shop.vagabond.co.jp/m-ssw01.shtml