◆概要: 先日、X.25プロトコルハッキングを取り扱うロシアのハッキング電子雑誌、"x25zine"が創刊された。X.25は、1970年代当時の技術規格で、現在でも一部の地域ではTCP/IPに似たパケット交換プロトコルとして広く用いられているが、TCP/IPとの相違もある。Sangoma.comによれば、X.25は「低コストで高品質な仮想デジタルネットワーク」を構築でき、「常時オンライン接続する必要がある組織にとって理想的」である。 2002年4月に創刊されたロシアのX.25電子雑誌の2番目の問題は、「X.25プロトコルの乗っ取り」、「モトローラの先駆者」(X.25の問題が取り扱われている)などを含む記事が掲載されていることである。 ロシアのハッキングウェブサイト、Avalanche.km.ruではX.25ハッキングが取り扱われており、「X.25チームとアンチヒーロー」というタイトルでこの新しい電子雑誌が取り上げられている。 この新しい電子雑誌とX.25ハッキングのウェブサイトはwww.X25usnetとなっている。ウェブサイトはカナダ、トロントの"Haroon Mir"として登録されている。2002年6月26日から27日にかけてサイトをランダムに確認したところ、ロシア語版でも英語版でも内部CGIエラーが発生し、サイトを正確に操作できなかった。◆情報ソース:・ iDEFENSE Intelligence Operations, June 27, 2002・ Avalanche Russian hacker website (http://www.avalanche.km.ru), June 27, 2002・ Void.ru Russian hacker website (http://void.ru), June 26, 2002・ X25us.net (http://www.x25us.net), June 26, 2002・ Cisco.com (http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/cisintwk/ito_doc/x25.htm#xtocid2), June 27, 2002・ Sangoma.com (http://www.sangoma.com/x25.htm), June 27, 2002・ TechWeb Encyclopedia (http://www.techweb.com/encyclopedia/defineterm?term=X.25&x=14&y=8), June 27, 2002◆キーワード: Sniffers Crackers Organized crime Hacker Group: Other Incident: Hack Russia Ukraine Canada United States ◆分析: (iDEFENSE米国)X.25プロトコルはほとんど米国外で使用されている。TechWeb.comによれば、「クレジットカードの確認、ATMなどの金融取引」アプリケーションなどで見られる。このため、特に組織化された犯罪計画が存在するロシアのハッカーの関心を集めている。また、X.25は一部の広域ネットワーク(WAN)や、一部の電気通信事業者のパケット交換ネットワーク(PSN)で用いられている。 TCP/IPプロトコルスイートは、インターネットの標準仕様であるため、世界規模のハッキング活動の場で対象にされている。にもかかわらず、X.25プロトコルも今なお一部のハッカーの関心を集めている。大きな脅威ではないが、今一度監視すべき脅威の1つである。この分野でのハッカーの活動は、自らまたは海外の支社がX.25プロトコルを使用している電気通信事業者、金融機関にとって最も重要な問題である。※この情報はアイ・ディフェンス・ジャパン ( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。 アイディフェンス社の iAlert サービスについて http://shop.vagabond.co.jp/p-alt01.shtml 情報の内容は以下の時点におけるものです。 【11:37 GMT、06、28、2002】