概要 Windows Shell は Windows のユーザー・インターフェース・エクスペリエンスの基本フレームワークを提供する責任を有する。Windows Shell は、ユーザには Windows Desktopとして最もよく知られているが、ファイルやフォルダの整理、アプリケーションを開始する方法の提供など、ユーザのコンピューティング・セッションの規定を支援する様々な機能も提供する。
デフォルトでは、この脆弱性をリモートで利用することはできない。しかし非常に稀な状況下では、Web ページを経由してこの脆弱性の利用が可能になる恐れがある。特に、ユーザがカスタム URL ハンドラを持つアプリケーションをインストールし、そしてアンインストールし、さらにアプリケーションのアンインストール・ルーチンが完全且つ適正にアプリケーションを削除することに失敗した場合、攻撃者はバッファ・オーバーランを引き起こそうとするHTMLWeb ページを作成し、攻撃を仕掛けようとする恐れがある。このようなWeb ページは Web サイトに登録するか、または電子メールで送信することにより配信される。
詳細 脆弱なシステム: - Microsoft Windows 98 - Microsoft Windows 98 Second Edition - Microsoft Windows NT 4.0 - Microsoft Windows NT 4.0 Terminal Server Edition - Microsoft Windows 2000
HTML 形式の電子メールは本質的には電子メールにより送信された Web ページだ。この脆弱性を利用する Web ページを作成し、HTML 形式の電子メールとして送信することで、攻撃者は本質的に Web サイトによる攻撃と同様の攻撃を行うことができる。メッセージをダブルクリックするか、プレビューウィンドウで表示することによってそのメールを開けた時、スクリプトが HTML 形式の電子メールに対し有効になっている場合、スクリプトは実行される。
Outlook Email Security Update がインストールされている場合、Outlook 98 または 2000
Outlook 2002 Outlook Express 6
上記の電子メール製品の一つを使用している場合、パッチを適用する必要はないのか?
Outlook Email Security Update、Outlook 2002、および Outlook Express 6 は電子メールを介した攻撃のシナリオを阻止する。しかしマイクロソフトは、Web ベースの攻撃シナリオを阻止することを確実にするため、パッチをインストールすることを推奨する。
Windows ME を使用している場合、この脆弱性の影響を受けるか?
受けない。Windows ME は、このエラーを含んでない。
Windows XP を使用している場合、この脆弱性の影響を受けるか?
受けない。Windows XP は、このエラーを含んでない。
パッチはどうような役目を果たすのか?
パッチは、問題の Windows Shell 機能に適切な入力確認を実行させるようにしてこの脆弱性を排除する。
Windows NT 4.0 用のパッチが二つあるのは、なぜか?
一つは、Internet Explorer 4.0 の Active Desktop 機能を持たない Windows NT 4.0 用のパッチだ。これは、IE 4.0 で導入された機能で、デスクトップが HTML コンテンツを表示することが可能になる。この機能は異なる Windows Shell を導入しており、結果個々のパッチが必要となる。
Windows NT 4.0 で Active Desktop を実行していると、どうして分かるのか? Q216840 で論じられているようにレジストリを調べることにより、Windows NT 4.0 で Active Desktop を実行しているかどうかを判別することができる。