ハッカーの格好なターゲットとなる政府機関サイト（mi2g Intelligence Unit 社）

　英ロンドンに拠点を置くセキュリティ関連会社 mi2g Intelligence Unit 社のアナリストが1月上旬に発表した報告書によると、英国で政治的動機に基づくハッキングがこの1年間で3倍以上に跳ね上がったという。政府ドメインを狙った2000年の攻撃件数は9件だったのに対し、

国際海外情報

2002年1月31日（木） 12時00分

　英ロンドンに拠点を置くセキュリティ関連会社 mi2g Intelligence Unit 社のアナリストが1月上旬に発表した報告書によると、英国で政治的動機に基づくハッキングがこの1年間で3倍以上に跳ね上がったという。政府ドメインを狙った2000年の攻撃件数は9件だったのに対し、2001年は43件に上った。また、同期間に商業用ドメイン.co.uk を狙った攻撃は、2000年の137件から181％増加し、2001年は385件だった。同社のアナリストによると、それらの攻撃の背後には、反資本主義思想や反NATO 感情があるという。

　2001年の全世界の.com ドメインを狙った攻撃件数は、全てのウェブサイト攻撃のおよそ30％（8,736件）を占めた。世界中のサイト攻撃件数は30,388件だった。.gov アドレスの米政府ドメインを狙った攻撃件数は37％増、また米軍ドメイン.milを狙った件数は128％増となっている。

　同社の会長兼CEO（最高経営責任者）D K Matai 氏は「世界中のサイトで攻撃が発生している事実は、現世界において紛争が絶えず続いていることを示している。2002年は、サイバーおよび物理的世界両面において、不満を抱く従業員や犯罪組織による攻撃と共に政治的動機に基づく攻撃がさらに増加するだろう」と警告した。

《ScanNetSecurity》