Shockwave Flash ファイルに感染するウイルスが発見されたことを受けて、セキュリティ専門家らはShockwave ウェブサイト動画ツールがウイルス作者らの次なるターゲットになるかもしれないと懸念を示している。ウイルスSWF/LFM-926 を発見したアンチウイルス・ベンダのSophos 社によると、ウイルスはFlash ファイルをダウンロードし再生するユーザに感染する。尚、ウイルスは、ウイルス作者自身が匿名の電子メール・アカウントを使って同社に送り付けたもの思われる。 Flash ムービーファイルを実行すると、ウイルスは"Loading Flash Movie..." を表示し、そしてディレクトリ内の他の.swf ファイルに感染する。感染の際、ウイルスは他のFlash ファイルに感染する926バイトのファイルV.COM を生成する。Flash ファイルが手動でダウンロードされ、そしてShockwave プレイヤーで実行された時に、ウイルスは感染を広げるという。セキュリティ専門家らは、同ウイルスが急速に拡散することはないと述べている。 Sophos 社の上級技術コンサルタントGraham Cluley 氏は「このウイルスの出現でウイルス作者がコンピュータユーザに感染する新たな手口を模索していることが明白になった。このウイルスは、機能することを証明するため作成された言わば“概念ウイルス”だ。模倣好きなウイルス作者にとって、破壊的ペイロードを追加することはそう難しいことではないだろう。仮にウイルスがFlash ファイルを閲覧するサイト訪問者を介して感染が広がるような機能を持った場合、その被害は計り知れないものになるだろう。将来、Shockwave のスクリプトを動作させる機能を悪用してさらに悪質なペイロードを含む亜種が発生する危険性がある」と懸念を示した。