アンチウイルス・ソフト開発会社Symantec 社によると、12月29日にMaldal.D ワームが発見された。年末年始の休暇シーズンを狙って作成された同ワームは、アップデートを怠っているセキュリティ・ソフトウェアを攻撃する恐れがあるという。同ワームは比較的ゆっくりと感染範囲を広げており、危険度中に分類されている。また、主に企業ネットワーク外において感染が報告されていることから、同社のセキュリティ担当研究責任者Steve Trilling 氏は「企業の多くは迅速にセキュリティ・ソフトウェアを更新したため、感染を免れたのだろう」と述べた。電子メール・スキャン・サービス会社MessageLabs 社は、1月3日午前11時までに同ワームのコピーを150件程捕獲したと報告している。 Maldal.D は、自身のコピーを件名"ZaCker." のメールに添付し、Microsoft Outlookのアドレス帳を利用して感染活動を行う。添付ファイルを開けた場合、起動したワームはSymantec、McAfee やZone Labs のプログラムを含む一般のアンチウイルス・アプリケーションに関連したファイルを削除する。同ワームは、.exe、.doc や.jpg のような拡張子を持つファイルも削除する。PC ユーザはアンチウイルス・ソフトを最新版に更新し、また既にPC が同ワームに感染している場合は、アンチウイルス・ソフトを再インストールする必要がある。