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2018.07.19(木)

米国ISPは、緊急時において、訴訟の恐れがなくデータを提供可能

国際 海外情報

概要:
 最近可決された US Patriot Act of 2001の法令によって、米国のインターネット接続業者 (ISP)は緊急時において、データを捜査当局に提供することが可能となった。米国司法省のコンピューター犯罪・知的所有権部によると、新法令によって ISP業者は「他人の生命や身体が危険にさらされる緊急時」に、顧客データを捜査当局に渡すことが可能となる。

 しかしながら、当該法令は要求されたデータの引き渡しを ISPに義務付けるものではない。引き渡すかの決断は、あくまでも ISPの自発的なものによる。しかし、実際にISPが当局にデータを引き渡した場合、この新法令によって民事訴訟から守られるようになる。

 本件は、USA Patriot Act of 2001の Section 212 (Emergency Disclosures by Communications Providers = 通信業者による緊急時のデータ開示)に規定されている。この条項は、米国議会によって延期されない限り、2005年12月31日に失効する。

情報ソース:
 Computer Crime and Intellectual Property Section, US Dept. of Justice (USA Patriot Act of 2001, Section 212, ), Nov. 15, 2001
http://www.cybercrime.gov/PatriotAct.htm

分析:
 当該法令は悪用される可能性はあるものの、妥当かつ必要なものだと思われる。米国当局にとっての試練は、データの引き渡し要求について、明確で一定の基準を保てるかということである。また、裁判所も、緊急事態と無関係の個人データや通信情報が不要に開示されないよう、高い基準を保つ必要がある。

 今後のデータ開示について気になるユーザーは、現在利用している ISPが新法令にどう対応していくつもりなのか、問い合わせることを勧める。各 ISPは、新法令の適用について、独自に判断する必要がある。また、責任ある ISPは、いずれ本件について書面のポリシーを作成するだろう。そうすれば、問い合わせがある度に、いちいち対応する必要がなくなる。

 興味深いのは、本法令がテロ関連法案の一部であったため容易に可決されたのに対し、米政府に重要インフラの情報を提供する企業に、同様の保護を与える法案(情報の自由に関する法令 = Freedom of Information Actに基づく保護)が、議会を通過するのに苦戦していることである。


(詳しくはScan Daily EXpress本誌をご覧下さい)
http://vagabond.co.jp/vv/m-sdex.htm

※この情報はiDEFENSE社( http://www.idefense.co.jp/ )より提供いただいております。情報の内容は以下の時点におけるものです
【16:19 GMT、11、27、2001】

《ScanNetSecurity》

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