Symantec 社によると、米赤十字とユナイテッド・ウェイ(募金を各非営利団体に分配する組織)からの電子メールを装い、クレジットカード情報を盗もうとるすトロイの木馬ウイルスSepter.Trojan が10月17日に確認された。同ウイルスを埋め込んだ電子メールには、“9月11日基金”を設立し同時多発テロで被害に遭った人たちへの寄付を募る内容が記されている。そして、クレジットカード情報を含む寄付用のフォームがポップアップ・ウィンドウで表示され、そのフォームに記入するよう促す。寄付フォームに記入せずポップアップ・ウィンドウを閉じようとすると、さらに別のウィンドウが表示され、再度記入を促すのである。ポップアップ・ウィンドウを閉じるには、Ctrl-Alt-Deleteのキーを押し、タスク・マネージャから寄付フォームを実行しているウェブ・アプリケーションを終了する必要がある。 同ウイルスの感染力は弱く、コンピュータにダメージを与えるようなプログラムは含まれていないが、人の善意につけこんだ悪質な手口として、米赤十字は注意を促している。また、米赤十字のホームページでは、同ウイルスの詳細のほかに、正規のオンライン寄付に関する方法が記載されている。Symantec 社は同ウイルスに対処するためアンチウイルスの署名ファイルを更新した。