◇概要: ニューヨークの世界貿易センタービルおよびバージニア州アーリントンのペンタゴンに対するテロリスト攻撃は、多くの通信業者のシステムに負担を強いた。メッセージ・スイッチに冗長性を持たせた事が世界貿易センタービルおよびペンタゴンにある通信設備の破壊にも関わらず携帯電話の使用を可能にしたが、それでもニューヨークおよびワシントン(DC)においては携帯電話での接続は困難を極めた。 シンギュラーワイアレス社(Cingular Wireless)は、9月11日の午前10時と午前11時の間ワシントンDC近辺では携帯電話がつながらない、あるいは通信が切れるという現象が平常時の4倍(400%)に跳ね上がり、他の地域でも不通話率が約200%から250%上昇したとの統計を発表。Verizon社とAT&T社の情報筋も同様の統計を発表している。AT&T社は、ニューヨーク市に電話をかける利用者に緊急使用のみに制限するよう呼びかけた。SBCコミュニケーションズ社もAT&T社同様にニューヨークおよびワシントンDCに電話をする携帯電話利用者に自粛を呼びかけた。 スプリント・コミュニケーション社(Sprint Communications)の通信機材は世界貿易センタービルの地下にあった為、テロ攻撃によって破壊されてしまった。多くのニューヨーク市の電話及びインターネットがこの回線に接続している。この為、スプリント社は急遽、回線を別経路に切り替えた。シンギュラー社もワシントンDC及びバージニア州を網羅する通信アンテナをペンタゴンに設置していた為、このアンテナもテロ攻撃によって破壊された。◇情報ソース:CNet News( http://news.cnet.com/news/0-1004-202-7131392.html ),Sept. 11, 2001 詳しくはScan本誌をご覧下さい。http://www.vagabond.co.jp/vv/m-sc.htm