コンピュータ・セキュリティ研究を阻むサイバー犯罪防止条約(欧州連合) | ScanNetSecurity
2021.12.04(土)

コンピュータ・セキュリティ研究を阻むサイバー犯罪防止条約(欧州連合)

 10月下旬、アムステルダムでハッカー会議Def Con Europeが開催され、その中でサイバー犯罪防止条約がコンピュータ・セキュリティに関する研究を阻む恐れがあると指摘された。サイバー犯罪防止条約は現在、米司法省との協議に基づき欧州議会が作成を進めており、条約締

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 10月下旬、アムステルダムでハッカー会議Def Con Europeが開催され、その中でサイバー犯罪防止条約がコンピュータ・セキュリティに関する研究を阻む恐れがあると指摘された。サイバー犯罪防止条約は現在、米司法省との協議に基づき欧州議会が作成を進めており、条約締結は早ければ11月と見られ、41ヶ国が加盟する予定だ。同会議に参加した殆どのセキュリティ専門家は同条約に対し異を唱えており、ある専門家は同条約を“21世紀の魔女狩り”と称して批判した。

 コンピュータ専門家の言い分は、次のようなものだ。ハッキングとは元来、コンピュータがどうように作動しているかを理解するため、そして時にはコンピュータ改善に向けたアイディアを創出するために行うものだ。情報の不正入手を目的にそのようなコンピュータ専門知識を使用しコンピュータに侵入することをハッキングとは言わない。それは盗みである。欧州議会で作成されたサイバー犯罪防止条約の草案はその明確な区別がなされていなく、ハッキング・ソフトウェアの作成や所有も違法行為の適用対象となってしまう。
現在、それらの行為は米国では合法となっている。

 ドイツのコンピュータ・セキュリティ専門家Stefen Buerger氏は「条約の草案を作成する欧州議会のメンバーは、彼らの理解を超える事そして統制不可能な事に対し恐れを抱いているのだ。詰まる所、この条約は“ 魔女狩り”となるだろう」と述べ非難した。また、4月に公表された同条約の草案に対し欧州議会に改訂を求める書簡を送ったボストンのセキュリティ専門家Scott Blake氏も「このサイバー犯罪防止条約はコンピュータ・セキュリティ研究に痛烈な打撃を与えるだろう」と懸念を示した。


《ScanNetSecurity》

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