カナダ連邦警察は8月25日、某諜報員が不正に入手したコンピュータ・ソフトウェアを使ってカナダ情報部の最高機密ファイルを入手した疑いがあることを明らかにした。これにより国家の安全が脅かされたとして現在、調査中であるという。トロント・スター紙によると、カナダ連邦警察はイスラエルと米国のスパイが所謂ソフトウェアのトラップドアー(外部からの不正アクセスを可能にするプログラム)を利用して最高機密情報の捜査をしているカナダ連邦警察および情報局のファイルにアクセスした疑いがあるとして捜査を進めているという。 カナダ連邦警察の広報担当Mike Gaudet巡査部長は、捜査は現在も継続して行われていることを認めた上で、これまでのところ国家安全が脅かされた証拠はないと述べた。 一方、カナダの対諜報活動機関は6月に発表した報告書の中で、カナダと友好関係にある国がカナダのIT、航空宇宙、生物工学、化学、環境などの分野において機密指定された技術や情報を盗むことに多くの労力を払っていると述べた。