ジュネーヴ大学の研究者らがスイス郵政省と共同で量子コンピュータを使って破られることのない暗号アルゴリズムを作動させる実験を行っている。この実験が成功すれば、量子コンピュータ技術において最初の商業用アプリケーションになるだろう。 量子コンピュータは分子レベルの非常に小さなコンピュータで、現在の最高速スーパーコンピュータよりも数百万倍速くデータを処理することができる。分子レベルにすることで、量子論の物理法則の利用が可能になる。 従来のコンピュータは、0または1からなるビットで情報を形成しているが、量子コンピュータは0か1もしくはそれらを組み合わせた量子ビットを形成し計算を行う。さらに量子ビットをコピーすることは不可能なため、量子コンピュータで暗号化されたコードを破るのは事実上不可能ということになる。 量子コンピュータが実用化されるには、超えなければならない様々なハードルがある。しかし、量子コンピュータはオープン・ソースのLinuxをサポートするのか、もしくはマイクロソフト社のWindowsか、といったことに頭を悩ますことはない。