米国家安全保障局(NSA)は、国家機密データの保護にカナダKasten Chase社の暗号化製品RASP Secure Mediaを採用すると発表した。NSAが個々のデータにではなくハード・ディスク全体に暗号を施す製品を正式に採用したのは、Kasten Chase社のRASP Secure Mediaが初めてである。 同社の社長Paul Hyde氏は「ロスアラモス研究所で盗まれたディスクが我が社の製品で暗号化されていたのなら、盗んだところでディスクは何の役にも立たなかっただろう」と報道機関の電話によるインタービューで述べた。 さらに「現在ハード・ディスクへの攻撃を阻止しているのは、OSを起動する時のパスワードのみだ。我が社の製品は、そのパスワードをずたずたに引き裂くもので、データへのアクセスは不可能となる」と述べた Kasten Chase社の製品は、他にも米政府機関に採用されており、1999年6月に認定されたリモート・ユーザに機密データへのアクセスを許可する製品は、現在約90の政府機関で使用されている。