米Nike社のホームページが6月21日、ハッカーに乗っ取られ“世界経済の不平等”を訴える内容に書き換えられた。ハッカーは“S-11”と名乗り、“世界正義は訪れる。準備せよ”というメッセージと共にオーストラリア、メルボルンで9月に開催される『世界経済フォーラム2000』に抗議行動をとるよう訴えた。ホームページの1ページ目には、“経済フォーラムを中止せよ”と書かれてあった。Nike社は、オーストラリア、シドニー近郊で9月16日に開幕する2000年オリンピックの大手スポンサーの一つである。 同社の広報担当によると、同社のコンピュータ技師が復旧作業にあたり、現在ホームページは通常通りのサービスを提供しているという。そして「我々は原因を究明するため調査にあっている」と付け加えた。 Nike社はここ数年、海外工場(特にアジア、南米)の雇用条件をめぐり労働者の権利擁護団体や学生から何度も非難を浴びていた。